2015年(平成27年)
日本代表はAFCアジアカップ2015に出場。大会連覇を目指したが、UAE代表にPK戦で敗れベスト8で大会を去ることになった【写真:Getty Images】
この年のJリーグはJ1の18クラブ、J2の22クラブ、J3はレノファ山口を加えた13クラブで争われることとなった。
参加クラブ
J1:サンフレッチェ広島、ガンバ大阪、浦和レッズ、FC東京、鹿島アントラーズ、川崎フロンターレ、横浜F・マリノス、湘南ベルマーレ、名古屋グランパス、柏レイソル、サガン鳥栖、ヴィッセル神戸、ヴァンフォーレ甲府、ベガルタ仙台、アルビレックス新潟、松本山雅FC、清水エスパルス、モンテディオ山形
J2:大宮アルディージャ、ジュビロ磐田、アビスパ福岡、セレッソ大阪、愛媛FC、V・ファーレン長崎、ギラヴァンツ北九州、東京ヴェルディ、ジェフユナイテッド千葉、コンサドーレ札幌、ファジアーノ岡山、ツエーゲン金沢、ロアッソ熊本、徳島ヴォルティス、横浜FC、カマタマーレ讃岐、京都サンガF.C.、ザスパクサツ群馬、水戸ホーリーホック、FC岐阜、大分トリニータ、栃木SC
J3:レノファ山口、FC町田ゼルビア、AC長野パルセイロ、SC相模原、カターレ富山、ガイナーレ鳥取、福島ユナイテッドFC、ブラウブリッツ秋田、FC琉球、藤枝MYFC、グルージャ盛岡、Jリーグ・U-22選抜、Y.S.C.C.横浜
この年より、J1では2004年以来となる2ステージ制が復活している。試合数の増加とそれに伴う観客数増加を見込んでの決定だった。1st、2ndステージでそれぞれ17試合ずつを行い、「ステージ優勝チーム」、「年間勝ち点上位3チーム」の最大5チームがトーナメント形式のチャンピオンシップに進出し、年間王者を決めることになった。
しかしこの2ステージ制の復活には賛成意見より反対意見の方が多かったのは事実。とくに年間で最も多くの勝ち点を稼いだクラブが年間王者として認められないという矛盾が生じるため、サポーターにとっては「分かりにくさ」もあった。
2004年、年間で最も多くの勝ち点を稼ぎながらチャンピオンシップで横浜F・マリノスに敗れ年間王者の称号を手にすることができなかった浦和レッズはとくに2ステージ制の復活に反対しており、橋本光夫社長は「現行のホーム&アウェイ方式による1ステージ制が競技の公平性や年間王者の決定方法として適切で、日本のサッカー文化としても根付いている」と主張し続けたという。これには他のクラブからも多くの賛同を得ていたという。
しかし、Jリーグは反対意見を押し退け2013年9月に2ステージ制の採用を発表。この決定にサポーターが満足するわけがなく、浦和サポーターは直後のリーグ戦で「20年共にした俺達の声は無視か? もう愛想が尽きた サヨナラ」といった横断幕を掲げるなど猛反発していた。
なお、その他のレギュレーションは前年と変わらず。J1の下位3クラブはJ2へ自動降格、J2上位2クラブはJ1へ自動昇格となる。もう一枠はJ1昇格プレーオフを勝ち抜いたクラブに与えられることになっている。またJ2の最下位クラブはJ3へ自動降格、21位に入ったクラブは入れ替え戦に回る。J3は首位クラブがJ2へ自動昇格、2位に入ったチームは入れ替え戦に挑むことになった。
また、このシーズンより明治安田生命保険相互会社とJリーグ全体のタイトルスポンサーとしての契約を締結し、J1、J2、J3を総称する場合の統一名称を「明治安田生命Jリーグ」とした。
日本代表はこの年、AFCアジアカップ2015に出場。ハビエル・アギーレ監督に率いられた同国代表は、グループリーグを全勝で突破し、準々決勝でUAE代表と対戦した。試合は120分間で決着がつかず、PK戦にもつれ込んだ。PK戦ではお互いに1人ずつが外し、5-5でサドンデスに突入。しかし6人目のキッカーを務めた香川真司がこれを外してしまう。対してUAEは6人目のキッカーがしっかり決め、日本はベスト8敗退。大会連覇を果たすことができなかった。
アギーレ監督はその後、スペイン1部のサラゴサを指揮していた時期に八百長に関与したという疑惑も浮上し、アジアカップからわずか1ヶ月後の2月に解任を発表された。