リーズのマルセロ・ビエルサ監督【写真:Getty Images】
イングランド・チャンピオンシップ(2部)のリーズ・ユナイテッド対アストン・ビラ戦で、ビラの選手が負傷で倒れている間にリーズが得点を奪ったことに対し、“守備放棄”による失点でお返しをするという珍事が起きた。英複数メディアが伝えている。
リーズとアストン・ビラは現地時間28日に行われたチャンピオンシップ第45節の試合で対戦。0-0のまま後半半ばを過ぎたが、そこから試合は予想外の大波乱を迎えることになった。
72分、中盤での接触プレーでビラのFWジョナタン・コジアが負傷して転倒。ビラの選手たちはプレーを止めるようにアピールし、ボールを持つリーズの選手に対する守備の対応も緩めたが、そのままボールをゴール前にまで運んだリーズはMFマテウシュ・クリヒが先制のゴールを奪った。
ビラの選手たちはこの得点に激怒し、両チームが入り乱れての乱闘騒ぎに発展。その中でビラのFWアンワル・エル・ガジはレッドカードを受けた。
プレーが再開されるにあたり、自らのチームが不当にゴールを奪ったと判断したリーズのマルセロ・ビエルサ監督は、ビラに1点を返すことを選手たちに指示したようだ。妨害を受けることなく2人の選手だけで相手陣内を攻め上がったビラは、MFアルバート・アドマーが同点のゴールを挙げた。ただしDFポントゥス・ヤンソンだけは指示に不満だった様子で、ビラの攻撃を止めようと試みていた。
チャンピオンシップ3位のリーズは、得失点差によりほぼ絶望的ではあるとはいえ、この試合に勝利すれば2位でのプレミアリーグ自動昇格に望みが繋がる状況だった。だが1-1のドローに終わった結果、自動昇格を逃すことが確定している。5位のビラとは最後の昇格枠を争うプレーオフで再戦の可能性もある。
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