コンビネーションを意識する駒野
カナダ戦からW杯最終予選のヨルダン戦へ続く流れの中で、本田圭佑が不在のトップ下とともに注目されるのが、長友佑都を欠く左サイドバックだ。
これまでの実績から考えればスタメンの有力候補は駒野友一だろう。実際に長友を欠いた3次予選の初戦となった北朝鮮戦では、左サイドバックで安定したパフォーマンスを披露。昨年9月に行われたUAE戦ではハーフナー・マイクの決勝ゴールを得意のクロスでアシストしている。過去2回のW杯に出場し、酸いも甘いも噛み分けたベテランで、状態も良好だ。
「個人として同じ様なプレーをしようというのは難しいものがあるので、自分の持っているものを出してやれればいい」と語る駒野の持ち味はタイミングの良い攻撃参加から左右の足で上げられるクロスだが、駒野が強く意識しているのはウィングやボランチとのコンビネーション。誰と組んでも柔軟に活かせるのはセンスと豊富な経験のなせるわざだ。
「FWへのクサビもタイミングがあれば出したいですけど、一番には左の三角形で(相手の守備を)崩せればいい」と語る駒野だが、機を見て自ら仕掛ける気持ちも持っている。ただし、重要な試合を前に「やっぱり平常心というか、いつもと同じくクラブでやっている様に臨むことが大事」と強調する。
加えて駒野は、ピッチ状態によって日本らしいつなぎが難しくなる状況も事前に想定しており、「前に出ることも大事な場面は出てくると思うし、そこでセカンドボールを拾って攻撃する形も出てくる」と分析。どういう形で出場するにせよ、こういう状況で頼りになる存在であることは間違いない。