“勝てるチーム”を証明
高い集中力と持ち前の粘り強さ、そしてなんといっても勝ち続けることができる力。現在のリバプールには、これらの要素がすべて兼ね備わっている。だからこそ、プレミアリーグでもチャンピオンズリーグ(CL)でも、好成績を収めることができるのだ。
プレミアリーグ第35節、対カーディフ戦でもリバプールは持ち前の粘り強さを発揮し、そして最後は勝ち切った。決して何もかもがうまくいったわけではない。それでも、“勝てるチーム”だということを改めて証明した試合でもあった。
対戦相手のカーディフも、この試合に懸ける想いは強かった。それもそのはず、同クラブは現在、降格圏内の18位に沈んでおり残留争いの真っ只中だ。残留圏内のブライトンとは勝ち点差「3」(第34節終了時点)。相手がリバプールとはいえ、是が非でも勝ち点を奪いたかった。
そんなカーディフは、前半から守備を固めてリバプールに立ち向かった。ミドルゾーンへの侵入はある程度許し、アタッキングゾーンに人数を集めてディフェンスに徹するホームチーム。その戦略にリバプールは手を焼き、なかなかチャンスを作ることができない。得意のカウンターを発動させても、ショーン・モリソン、ブルーノ・エクエレ・マンガを中心としたディフェンス陣は揺るがず、リバプールの攻撃はことごとく跳ね返された。
22分にはモハメド・サラー→サディオ・マネと繋ぎ、最後はロベルト・フィルミーノがGKと1対1になる場面を作り出すも、これを外してしまう。アウェイチームには嫌な空気が立ち込めていた。
反対にカーディフは左サイドのナサニエル・メンデス=レイングが持ち前のスピードを生かして何度も相手の右サイドを突破するなど、チャンスも少なからず作ることができていた。