Rakuten Cup開催発表のため来日したエリック・アビダル氏【写真:舩木渉】
楽天株式会社は18日、J1のヴィッセル神戸とリーガ・エスパニョーラのバルセロナ、イングランド・プレミアリーグのチェルシーが参戦する「Rakuten Cup supported by スカルプD」の開催を公式ウェブサイトで発表した。
同日には都内で記者会見も行われ、スペインからバルセロナのテクニカルセクレタリーを務めるエリック・アビダル氏が来日。「今年の夏、チェルシー、そしてヴィッセル神戸と素晴らしい試合ができることを期待している」と日本ツアーに向けた期待を語った。
「楽天とバルセロナの関係は2年前にスタートしました。サッカーだけのパートナーではない。我々にとって共通の価値観である、敬意、チームワーク、そして野心を秘めた関係性だ」
そう述べたアビダル氏は「プレシーズンでこのような大きなチームとの対戦は非常に重要なこと。チャンピオンズリーグにおいて活躍する上でも、チェルシーとの試合は非常に重要になる。また、バルセロナのプレーの仕方や哲学をよく理解した3選手がいる神戸との対戦は、我々にとっても非常に意義深い」と、Rakuten Cupの重要性を強調した。
2007年から2013年にかけてバルセロナに所属し、主力としてチームを支えたアビダル氏は2009年と2011年にクラブワールドカップのため来日した経験を持つ。当時を回顧し「驚いたのはスペインは非常に遠く離れているのに、日本のファン層が非常に大きかったこと。クラブについて皆が知っていて、チャントなども知っていた。そしてカタルーニャ語でチャントを歌おうと頑張ってくれたことに感銘を受けた」とも語った。
「我々が見せられるものは、哲学や理念だろうか。他とは違う哲学だと思う」
神戸も「バルサ化」を掲げて、アンドレス・イニエスタらとともに改革を進めているが、本物のバルセロナとの対戦は独特の哲学を肌で感じ、学ぶための最良の機会になる。「バルセロナは常にチームとしてプレーする。試合に勝つことだけでなく、最も重要なのは、どのように勝つかということ。ここが最も重要だ」とアビダル氏は言う。
Rakuten Cupでは7月23日に埼玉スタジアムでバルセロナとチェルシーが対戦し、同27日にノエビアスタジアム神戸に場所を移してバルセロナと神戸が激突する。この2試合を通して、実際にその模範的な「勝ち方」を見ることができるかもしれない。
(取材・文:舩木渉)
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