ポルト優勢だった立ち上がり
昨季のチャンピオンズリーグ(CL)ファイナリストであるリバプールは、今季も欧州最高峰の舞台でしっかりと結果を残している。プレミアリーグでも激しい優勝争いを繰り広げており、選手にかかる負荷は相当なものとなっているはずだが、そうした状況でもCLで勝ち続けることができるのは、やはりチームとしての骨組みがしっかりしているのだろう。
準々決勝2ndレグ、アウェイでの対ポルト戦で、リバプールは4-1と圧勝を収め、2季連続のベスト4入りを果たした。同ゲームでは、自分たちが持っている強さを最大限引き出したと言っていい。
ホームでの1stレグを2-0で終えていたリバプール。大きなアドバンテージを得て迎えた2ndレグだったが、試合開始から思わぬ苦戦を強いられた。
立ち上がりからテンション高くプレーしたポルトは4-3-3のフォーメーションを採用。1トップにはフィジカル自慢のムサ・マレガを置き、両脇にヤシン・ブライミ、ヘスス・コロナを起用した。
サイドからの攻めを中心に行ったポルトは、中盤3枚が内側に絞り、サイドバックを上げるためのスペースを作り、そこからシンプルにクロスを上げたりシュートを放ったりとリバプールの最終ラインを深い位置まで下げさせた。
セカンドボールを拾って二次攻撃に繋げる形も十分できており、前半からシュートを浴びせまくったポルト。守備時にはリバプールの中盤に対し猛烈なプレスを与えることで相手のビルドアップを確実に阻止し、ディフェンスラインもしっかりと押し上げた状態だったため、高い位置でボールを奪うことができた。
1トップのマレガはボランチとCBの間にポジショニングしてポストプレーの役割をこなしながら、隙を見ては相手の背後に抜け出す動きで違いを生もうとするなど、リバプール守備陣にとって厄介な存在となっていた。