スタジアムの雰囲気は最高潮に
チャンピオンズリーグ(CL)アンセムがサポーターの大歓声によってかき消されるなど、試合開始前からアンフィールドの雰囲気はすでに最高潮に達していた。2季連続のCLファイナルへ。リバプールに対する期待は、果てしなく大きい。
パリ・サンジェルマン、ナポリ、レッドスターと同組になるなど今季はグループリーグから苦戦を強いられたリバプール。一時はベスト16入りも厳しい状況にあったが、持ち前の勝負強さを発揮してなんとかグループ2位通過を果たした。
ラウンド16では、ドイツ王者のバイエルン・ミュンヘンと対戦。ホームでの1stレグを0-0で終えたが、アウェイでの2ndレグで3-1と快勝し、危なげなくベスト8入りを果たした。
迎えたベスト8。対戦相手はラウンド16でローマを敗退に追い込んだポルトだ。単純な戦力で言えば優位に立つのはもちろんリバプールなのだが、グループリーグでレッドスターに敗れたように、CLという大会では何が起こるかわからない。同チームは集中して試合に入ることが求められた。
そして試合開始のホイッスルが鳴り響く。と同時に勢いを持って挑んできたのはアウェイのポルトだった。
3-4-3のフォーメーションを採用したポルトは、左WGに入ったモウサ・マレガを中心として攻めでリバプール守備陣を崩しにかかった。WBのアレックス・テレスやヘスス・コロナも高い位置を取って攻撃に絡み、サイドからの攻略を試みたのだ。
一方リバプールは守備時、相手のWBに対しインサイドハーフの選手がファーストプレスにいき、SB、あるいはモハメド・サラーやサディオ・マネといったWGの選手がセカンドプレスをかける。ボールホルダーに対し2人以上でプレッシャーを与えることで、ポルトのサイド攻撃を停滞させることに成功していた。