柴崎岳がアジアカップで感じたこと
準優勝に終わったAFCアジアカップから約2ヶ月が経ち、日本代表メンバーは半数以上が入れ替わった。海外組は主に所属クラブの事情や負傷などの影響で招集を見送られたのだが、それによってチャンスをつかんだ選手たちもいる。
香川真司や中村航輔ら昨年のロシアワールドカップに参戦した選手たちが復帰し、安西幸輝や畠中槙之輔、鈴木武蔵、鎌田大地のような初招集の選手もいる。新顔を迎えたチームで22日のコロンビア戦に挑むにあたって、ロシアワールドカップとアジアカップを続けて経験した柴崎岳は中心選手としての自覚を語っていた。
「さらに試合中の修正力を高めていかなければいけないかなと思います。やっぱり今までがうまくいきすぎていた部分ももちろんあると思うので、アジアカップで露呈した様々な相手への対応力(の低さ)というものを、これからどんどん上げていかなきゃいけないかなと思いますし、個人的にはそういったところのチームのかじ取り役として、方向性を導いていくことは大事かなと思うので、そういったところは個人的には担っていきたい部分ではあります」
リーダーシップ。柴崎も26歳になった。彼と同じ1992年生まれの選手たちは、一般に「プラチナ世代」と呼ばれることが多い。今回の日本代表には柴崎のほかに小林祐希、昌子源、宇佐美貴史が、いずれも森保ジャパンになってから初めて選出された。
アジアカップでは武藤嘉紀もいた。宮市亮や高木善朗、杉本健勇、宮吉拓実、小野裕二らもこの世代にあたる。2005年の国際大会で同世代の韓国を圧倒したU-13日本代表がきっかけで「プラチナ世代」と呼ばれることになった彼らだが、もう26歳になった。少年時代から特別な世代として注目を浴びており、かつての期待度の高さからすれば、やはり停滞感は拭えない。
それでも今回、柴崎や小林、昌子、宇佐美の4人が招集されたように、A代表クラスが多くいるのも事実だ。多彩な才能を秘める彼らは、年齢的にも次世代の日本代表を引っ張っていく存在になっていかなければならない。2022年のカタールワールドカップは、29歳か30歳と脂の乗った年齢で迎えることになるからだ。