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日本代表 6年前

鎌田大地、ついに日本代表へ。ベルギーで12発も募る危機感…大迫依存の解決策となれるか

シント=トロイデンVVの一員としてベルギー1部リーグで12得点を挙げ、鎌田大地が日本代表初招集というチャンスを掴んだ。22歳の若武者は森保ジャパンの大迫依存という悩みを解決するピースとなれるだろうか。(取材・文:舩木渉)

text by 舩木渉 photo by Getty Images

初のA代表入り、それでも募る危機感

鎌田大地
鎌田大地はシント=トロイデンVVで12得点。そして待望の日本代表初招集【写真:Getty Images】

 日本代表は、準優勝に終わったAFCアジアカップで大きな課題をいくつも持ち帰ってきた。その1つが「大迫勇也への依存」だったことは言うまでもない。前線で圧倒的な存在感を放つ“半端ない”ストライカーの影響力は、文字通り半端なかった。

 だが、その大迫もアジアカップで負傷を抱えたままプレーしたことによって、所属クラブに戻ってもコンディションが戻らず、未だに復帰できていない。ブレーメンはこれに怒り心頭で、「夏のコパ・アメリカには出さん!」という通達を日本サッカー協会に突きつけたとも報じられた。

 6月のコパ・アメリカまでの間、森保一監督はひとまず大迫なしでの戦い方を見出すほかない。これまでに露呈したエースストライカーへの依存度の高さをどう解決するか…22日のコロンビア戦と26日のボリビア戦に向けた招集メンバーからは、指揮官の課題克服に向けた明確な意思が読み取れた。

 もちろん大迫と同じプレースタイルで、同等のクオリティを保証できる選手は日本にいない。ならば「ユニット」で大迫+αの機能性を持たせようという具合だ。例えば裏への飛び出しの長けた南野拓実や鈴木武蔵と、ボールコントロールやパスセンスが持ち味の鎌田大地や香川真司を組ませて、そこを基準にチーム全体の基本的な戦い方を維持するといった具合である。

 ここで挙げた4人のうち、南野以外は森保ジャパンになってから初めての招集で、未知数な部分も多い。だが、もしチームにハマれば強力なアドバンテージをもたらす存在にもなりうる。中でもベルギー1部で今季12得点を挙げた鎌田のA代表初招集はずっと待ち望まれていた。

「本当にいいプレーをしないとダメだという危機感はありますし、すごいチャンスだと捉えてます。今回はね、自分としてはやれないとダメだと思います」

 20日に日本代表に初合流した鎌田は、さっそく危機感を口にした。ベルギーで自信を深めた22歳は、アジアカップのメンバーから漏れた後の昨年12月に現地で取材した際、「代表に入らなかったことで『何でだよ』という気持ちは全然ない」と言いながら、「入ってもおかしくないとは思っていた」とも漏らしていた。

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