ドログバの帰還に「マイ・ホーム」は歓迎ムード
試合前の西ロンドンは「レジェンド歓迎」ムードに包まれていた。主役は言わずと知れたディディエ・ドログバ。3月18日に行われた、CL決勝トーナメント1回戦第2レグでのチェルシー対ガラタサライは、2年前にCL優勝を置き土産に去った元エースにとって初の「帰還」だった。
自ら「マイ・ホーム」と呼ぶスタジアムでは、ドログバ本人の顔も自然とほころんだ。前日の会見では、懐かしさが先行したのか質問を忘れたかのような報道陣の前で、「ディディエ、スタンフォード・ブッリジに戻って戦う心境は?」―「ん? そうだなぁ…」と、自問自答して会場の笑いを誘ったりもした。
チェルシーの監督として歓迎する側のジョゼ・モウリーニョは、「クラブ史上で最も重要な選手の1人」と、過去の功績を讃えただけでなく、「36歳の今も世界屈指のストライカー」と言って、現在のドログバをも賞讃した。
試合当日のスタジアムには、『キング凱旋』、『おかえりなさい、ドログバ』、『いつも心の中に』といった意味の断幕やプラカードの数々。「全てを勝ち取った男」というドログバの選手紹介には、ホーム陣営による拍手喝采と、アウェイ陣営による雄叫びが沸き起こった。
キックオフ直前には、全スタンドの観衆によってドログバの名が謳い上げられ、チェルシーの指揮官とガラタサライのFWが軽く抱き合う一幕まで目撃された。
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