圧倒的な力の差を見せつけられた一戦
3月の日本代表2連戦(22日・コロンビア戦=横浜、26日・ボリビア戦=神戸)が迫ってきた。準優勝に終わった2019年アジアカップ(UAE)後の最初の代表活動ということでメンバーの入れ替えが進むと見られるが、1つの注目は森保一監督体制発足後、一度も招集されていない昌子源(トゥールーズ)の動向だろう。
アジアカップ後、所属のサウサンプトンで出場機会を減らした吉田麻也の招集見送りもささやかれる中、2018年ロシアワールドカップ16強戦士の1人であり、統率力のある彼の復帰は大きな意味を持つ。
その昌子だが、ご存知の通り、1月にフランス・リーグアンの中堅クラブ・トゥールーズへ移籍して2カ月が経過した。1月19日のニーム・オリンピック戦で新天地デビューを飾ってから公式戦8試合連続出場中で、アラン・カサノバ監督から守備の軸と位置付けられている状態だ。
本人も「日本の対応の仕方をやっているとボールが取れない。相手は完全にバランスを崩してるのに、足だけが伸びてきて、知らん間にピョンってかわされてるとか。こっちの感覚的には相手が態勢崩してるからマイボールやのに、足だけが動いていたりする」と対峙した相手の想定外の動きに戸惑いを覚えたという。それでも少しずつ適応し、ここまでやってきた。
だが、3日のオリンピック・リヨンとのアウェー戦では想像をはるかに超える力の差を突き付けられることになった。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でバルセロナを追い詰めている強豪の強力アタッカー陣を警戒し、5バックでスタートしたトゥールーズだったが、最初から一方的に支配され、次々とゴールを奪われる。
前半を1-3で折り返すまではまだよかったが、反撃を試みようと4バックに変更した後半はさらに穴を突かれて失点を繰り返すことになる。昌子自身もリヨンの最前線に陣取る23歳のFWムサ・デンベレとのマッチアップに対応できず、4点目を献上してしまった。終盤には退場者も出て、1-5で終了の笛。しかし両者の間には点差以上の実力差が感じられた。