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いわきFCの育成革命(前編)。同い年なのに6歳差? 子どもたちの「生物学的年齢」とは【いわきFCの果てなき夢】

異彩を放つトレーニングで注目を集めるいわきFCは今季、東北社会人サッカーリーグ1部に昇格した。着々と成長を遂げるトップチームだが、育成組織も新たな取り組みにトライしている。キーマンはジュニア年代のトレーニングにおける第一人者である、小俣よしのぶ氏。いわきスポーツクラブ(いわきFC)のアドバイザーを務める同氏は、いわきFCに何をもたらすのか。2回に分けてお届けする。(取材・文:藤江直人)

シリーズ:いわきFCの果てなき夢 text by 藤江直人 photo by Editorial Staff
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アカデミー組織のトレーニング方法を一変させた

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いわきFCは、アカデミー組織のトレーニング方法を一変させた【写真:編集部】

 サッカー界に限らず、日本のスポーツ界全体においても前例のないチャレンジと言っていい。今シーズンから戦いの舞台を東北社会人サッカーリーグ1部に移し、いよいよJFLへの昇格を視野に入れるいわきFCが、アカデミー組織のトレーニング方法を一変させた。

 これまでは学年ごとに分けてきたカテゴリーを撤廃。男女の垣根をも取り払い、生物学的年齢などのさまざまな基準に則って、トレーニング内容ごとにグループ分けを行った。クラブの公式ツイッターには、男の子と女の子が笑顔を浮かべながら、同じプログラムのもとで体を動かしている映像がさっそく投稿されている。

 ここで気になるのが、生物学的年齢という聞き慣れない言葉だ。実は東西冷戦時代にスポーツ強国として名を馳せた東ドイツが、子どもたちの育成および強化を進めていくうえで、この生物学的年齢などの成長特性を特定する作業からスタートさせていたことが明らかになっている。

 西ドイツへ編入される形で、ベルリンの壁とともに東ドイツが消滅したのが1990年10月。当時の世界を席巻した最先端のスポーツ科学が、世紀を超えて福島県いわき市へ受け継がれている背景は、いわきスポーツクラブ(いわきFC)のアドバイザーを務める小俣よしのぶ氏(59)を抜きには語れない。

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