ビビアナ・シュタインハウス主審【写真:Getty Images】
ドイツ・ブンデスリーガのアウクスブルク対バイエルン・ミュンヘン戦のテレビ中継を予定していたイランのテレビ局が、直前になって突然放送中止を決定した。その理由は、女性主審がこの試合を担当することだったという。
ブンデスリーガ第22節のこの試合は現地時間15日に行われ、アウェイのバイエルンが3-2で逆転勝利を飾った。独誌『デア・シュピーゲル』などが伝えるところによれば、イラン国営放送『IRIB』でもこの試合の放送を予定していたが、直前で番組が変更されたとのことだ。
その理由は、この試合を担当した主審が女性審判のビビアナ・シュタインハウス氏であったことだとみられている。なでしこジャパンが優勝を飾った2011年女子ワールドカップ決勝で笛を吹いた主審でもあったシュタインハウス氏は、2017/18シーズンからブンデスリーガ審判員に登録され、同リーグ初の女性主審として試合を担当している。
スパッツやソックスなどにより肌の露出はわずかだとはいえ、シュタインハウス氏はショートパンツ姿の審判服で主審を担当している。宗教的伝統が色濃く残るイランでは、このような服装の女性をテレビに映すことは認められていない。映画などの場合は事前に検閲が行われるが、生中継の試合ではそれも不可能なため、放送中止が決定されたとみられている。
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