イエローカードを受けている主力の起用は避けたい
ボール支配率23.7%・シュート3本という衝撃的なデータにもかかわらず、冨安健洋(シントトロイデン)の打点の高いセットプレー1本で勝ち切った2019年アジアカップ(UAE)ラウンド16・サウジアラビア戦(シャルジャ)から1日明けた22日。日本代表は前日の先発11人と右ひざ負傷でチームを離れた青山敏弘(広島)を除く11人でトレーニングを実施。午後には24日の準々決勝の会場であるドバイへ移動した。
中2日という強行日程で迎えるベトナム戦も厳しい試合になることは間違いない。ベトナムとは過去3回の対戦があり、いずれも日本が勝利しているが、直近の試合は2011年10月の親善試合(神戸=1-0)。その後の8年間でベトナムサッカーは劇的な進歩を遂げており、2018年スズキカップ(東南アジア選手権)でも優勝。2020年東京五輪を目指すU-22世代も力をつけていて、昨年8月のアジア大会(インドネシア)では1-0で日本を破っている。
韓国人のパク・ハンソ監督は5-4-1の守備的布陣をベースに粘り強い堅守と鋭いカウンターでここまで勝ち上がってきた。森保一監督率いる日本代表にとっては、大苦戦を強いられたサウジアラビアとは全く異なるスタイルの相手。ここはしっかりと頭を切り替えて挑む必要があるだろう。
次戦は武藤嘉紀(ニューカッスル)が出場停止。準決勝まで勝ち進めば、ここまでのイエローカード累積も消えるため、酒井宏樹(マルセイユ)、南野拓実(ザルツブルク)、堂安律(フローニンゲン)ら主力メンバーの起用も避けたいところ。指揮官の考え方次第だが、今回も17日のウズベキスタン戦(アルアイン)同様、スタメンを大きく入れ替えることになりそうだ。
とりわけ、攻撃陣は全面的に陣容が変わる可能性が高い。2列目は右から伊東純也(柏)、北川航也(清水)、乾貴士(ベティス)の並びが有力で、最前線には右でん部負傷が癒えた大迫勇也(ブレーメン)が4試合ぶりに戻ってくる見通しだ。