負けたら終わりの決勝トーナメント
2大会ぶりのアジアカップ優勝を目指す日本代表。グループリーグを3連勝で終えたが、苦戦の連続だった。トルクメニスタンとの初戦では先制を許す展開を強いられた。大迫勇也の『個』で逆転に成功したものの、試合後にその大迫が負傷。今後の戦いが心配された。
オマーン戦は判定に助けられている。微妙なPKが与えられただけでなく、日本のハンドは見逃された。1-0で勝利したものの、大迫不在の前線は迫力不足が否めなかった。
そして、グループ最終節のウズベキスタン戦でも先に失点。それでも直後に武藤嘉紀がネットを揺らして同点とする。さらに58分、こぼれ球に反応した塩谷司が強烈なミドルシュートを決めて逆転に成功。控え組の選手たちがインパクトを残した。
ここからは負けたら終わりの決勝トーナメント。森保監督は選手個々の状態を慎重に見極めながら、ベストな陣容を組むことだろう。
GKは今回も権田修一を推す。ウズベキスタン戦ではシュミット・ダニエルがピッチに立ち、好セーブも披露。体格など世界基準だが、経験では権田が上回る。最後の砦として後ろからチームに安心を与えたいところ。最終ラインは4バックで、左から長友佑都、吉田麻也、冨安健洋、酒井宏樹。若い冨安にとって、A代表における国際大会の決勝トーナメントは初体験。得難い経験となるはずだ。
【次ページ】大迫に無理はさせられない