長谷部誠【写真:Getty Images】
フランクフルトの長谷部誠は現地時間19日に行われたブンデスリーガ第18節のフライブルク戦にフル出場した。3-1の勝利に貢献したあと、報道陣にコメントを残している。
長谷部は先月13日のラツィオ戦で負傷して離脱となり、約1ヶ月ぶりの公式戦だった。「ケガの方はもう全く問題ないです」と語った同選手は、現在のコンディションについてこう話している。
「僕のポジションはそんなにすごく動くわけではないので。周りの選手が後半しんどくなってたかなってのはあるので、ゲーム体力っていうのはゲームをやっていくとまたついてくるものだと思うので、チーム全体的にもう少し上げていかないといけないかなっていうのは感じています」
1月18日に35歳になった長谷部。フランクフルトでのリベロとしての働きは高く評価されている。
元日本代表主将は「経験からくるものは間違いなく自分の武器になっていると思う」としつつ「もちろん年齢を重ねれば落ちてくるものも自分の中で感じている」と語った。その上で「それを補うくらいのものを経験で今はやれているかなっていうのは正直ある」と自信を持っており、「サッカーっていうのは改めて面白いなというのは今感じています」とのことだ。
たとえば「スピードとか、そういうものは年を重ねるごとに」落ちてくるものだが、「先を読む力とか、目でプレーする部分とか。それを補うだけのものがおそらく今の自分にはあると思う」と長谷部。「そのへんは奥が深いなと改めて思います」と、ベテランになった今の面白さを語った。
その活躍はドイツ誌『キッカー』が前半戦のセンターバック・ランキングで1位に選ぶほどだ。ただ、長谷部は謙虚な姿勢を崩さない。「その評価はもちろんありがたい」としながらも、「僕は典型的なセンターバックではなくてリベロというポジションなので、本当のセンターバックの評価とはちょっと違うかなと思います」と述べた。
「ドイツの人もみんな驚いてくれる。もっと驚かせたいなと思います」と笑顔を浮かべた長谷部。35歳、まだまだ進化を続けている。
(取材:本田千尋【フランクフルト】、文・構成:編集部)
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