相手指揮官はあの名将
AFCアジアカップ2019で森保一監督率いる日本代表は苦しみながらも2連勝。グループリーグ突破を確定させており、3試合目のウズベキスタン戦はF組の1位と2位を決める対戦となる。森保監督も敵将のクーペル監督も互いに勝利を目指しながらも、メンバーの入れ替えを明言しており、蓋を開けてみなければ分からない部分もある。
しかしながら、両者ともに基本スタイルは大きく変えずに戦うと見られ、ある意味でここから決勝トーナメントに入っていく上での総合力が問われる試合でもある。ウズベキスタンのクーペル監督はかつてバレンシアをチャンピオンズリーグで2度の準優勝に導いた名将として知られ、特に堅守速攻の使い手として知られる。
ウズベキスタンはこれまで伝統的に高い身体能力を生かしたサイドアタックを武器としてきたが、組織力に関してはアジアのW杯常連国より一段落ちるところがあったことは否めない。しかし、2013年、2015年と続けてU-20W杯ベスト8に躍進した2つの世代を中心とするチームは世界的な名将のもとで急速に組織的な戦術を磨いており、これまでの2試合でも成果が見られる。
やや苦戦を強いられたオマーン戦でも1-1から終盤に決勝ゴールをもたらしたのは鋭いカウンターだった。オマーンが中盤でボールをつないでウズベキスタンのブロックを崩そうとするところを途中出場のFWショムロドフとMFアリバエフが縦にサンドして奪い、そこから左サイドでショムロドフ、アリバエフ、ショムロドフとつないでショムロドフがゴール左に進出すると、最後はディフェンスのタックルを外にかわしながら左足でGKの足下を破った。