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Jリーグ 12年前

ACLで連勝した柏が見せた高い修正力

13日、ACLグループリーグの第2戦、柏レイソル対セントラルコースト・マリナーズの一戦が行われ、柏が3-1で勝利した。先制点を許す苦しい立ち上がりだったものの、徐々に押し込み逆転。ACL制覇に向け、弾みのつく試合となった。

text by 植田路生

思わぬ失点を喫するも終わってみれば快勝


【写真:松岡健三郎】

「チケットあるなら買うよ~」。日立柏サッカー場のゲート付近でダフ屋が中途半端な声量で声を出している。今日はダフ屋が出しゃばるような試合なのか? まさか8000人のアウェイサポが襲来したのだろうか。

 案の定そんなわけはなく、この日の観客は6472人。ダフ屋のおっちゃんも「今日は全然ダメ」と肩を落とす(Jリーグでダメじゃない日があるのか疑問だが)。平日のナイトゲーム、強風による電車遅延、得体の知れないオーストラリアチームとの対戦、と三重苦の中では入った方だとは思うが。

 取材用のメモ帳が飛ばされそうになるほど強烈な風の中行われた試合は、セントラルコースト・マリナーズがワンチャンスをものにして先制する。8分、コーナーキックにセンターバックのパトリック・ズワンズワイクが頭で合わせてゴールマウスを破った。ちなみにこの選手、かつて大分トリニータに在籍していたあのパトリックである。

 コーナーから蹴られたボールはそれほど変化するわけでもなく、むしろオーソドックスなもの。Jリーグでは比較的空中戦に強い柏だが、あまりにもあっさりやられてしまった。試合後、近藤直也は「マークを外したわけじゃない。ゾーンで守っていたが後手に回ってしまった。相手の方が高かった(191cm)ので、体の寄せなどできていなかった」と振り返る。

 思わぬ先制点を許してしまった柏だが、20分に大谷秀和のスルーパスに抜け出したレアンドロ・ドミンゲスが冷静にゴールに流し込み、同点に追いつくと、67分にはレアンドロからのクロスを狩野健太が左足で上手く合わせ、勝ち越し。88分にもレアンドロがゴールを決め、3-1と試合を決定付けた。

 試合終了間際には山中亮輔がエリア内で相手選手を倒したとしてPKが与えられるも、GK菅野孝憲が見事なセーブを見せ、試合はそのまま終了した。菅野の活躍で事なきを得たが判定は微妙なものだった。近くで見ていた近藤も「あれは山中も足出していないし、かかっていない。相手が勝手に倒れただけ。あれがとられるなら、(狩野)健太が倒されたのもPKになっていい。もちろんジャッジするのはレフェリーだし、判定を尊重しなくてはいけないですけど」と疑問を感じていたようだ。

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