波乱のなかった天王山
「誇り」を示した。21日に行われたブンデスリーガ第17節で、ボルシア・ドルトムントは、ボルシア・メンヒェングラッドバッハを迎え撃った。首位と2位の攻防=天王山。波乱はなかった。
ダン=アクセル・ザガドゥ、アブドゥ・ディアロ、マヌエル・アカンジ…守備陣に負傷者が相次ぐ中、ユリアン・ヴァイグルが右のCBに起用される。エメル・トプラクとコンビを組んだ。急造のディフェンスライン。だが、ヴァイグルが穴となり、決壊することはなかった。
3日前、昇格したばかりのフォルトゥナ・デュッセルドルフに1-2のスコアで敗れたドルトムント。決して負けを引きずることなく、高い集中を取り戻していた。
ボルシアMGの戦い方は、どこか曖昧だった。ブロックを固めてカウンターを狙うのか、ポゼッションを高めて真っ向から挑むのか。ボール奪取後のアクションの精度も欠いた。ドルトムントの引き締まった守備ブロックは、ボルシアMGの選手たちに縦パスを入れる隙を与えない。そして前から積極的にプレスを掛け、ショートカウンターで急襲する。
20分、左サイドの高い位置でラファエル・ゲレイロがクリストフ・クラマーからボールを奪うと、すぐにワントップのパコ・アルカセルにボールを入れる。スペイン代表FWはダイレクトで前に叩くと、マルコ・ロイスが3人目の動きで抜け出す。
主将はGKヤン・ゾマーとの1対1を決めることはできなかった。だが、その獰猛な姿勢は、まるでドルトムントの方が2位に付ける挑戦者で、目の前の首位チームを食ってやろうとするかのようだった。
42分、自陣の左サイドでルイス・バイヤーのパスをゲレイロがカットすると、即座に前方のスペースにボールを出す。ロイス、マリオ・ゲッツェ、ジェイドン・サンチョがギアをトップに入れてカウンター。ペナルティエリアに入ってロイス、ゲッツェ、サンチョと繋ぐと、イングランド代表ウインガーが仕掛けてオスカー・ウェントを振り切り、右足一閃。先制弾を叩き込む。