トッテナム戦の疲労は拭えず
アーセン・ヴェンゲルによる長期政権が幕を閉じ、今季よりウナイ・エメリ体制で新たなスタートを切ったアーセナルは今、明らかに進化を果たしている。現地時間5日に行われたプレミアリーグ第15節、対マンチェスター・ユナイテッドとの試合を2-2のドローに終えたことにより、公式戦の無敗記録を20に伸ばしたのである。もちろん、偶然叩き出せるような数字ではない。チームのやりたいことが明確になっており、それをピッチ上で余すことなく体現出来ているが故の結果。つまり、この強さは紛れもなく本物なのだ。
しかし、今回のマンチェスター・U戦はエメリ監督にとってもヒヤリとしたゲームになったはずだ。負けるような試合でなかったことは明らかだったが、ゲームプランの崩壊を強いられてしまったのは、アーセナル指揮官にとっては最大の誤算だったはず。
そして、選手の疲労もかなり溜まっていた。前節、トッテナムとのノースロンドン・ダービーでアーセナルは、今季ベストゲームと言ってもよいほどの内容でライバルクラブを蹴散らした。その強度、クオリティはかなり高く、ピッチ上の11人全員がフル稼働していたのである。
その分、体には大きな負担を強いられた。今節は、そのトッテナム戦から先発メンバーは2名しか変更しておらず、選手の動きに少し重さが感じられたのである。実際、何度かマンチェスター・Uにプレスをかわされるシーンがあり、ボールホルダーに対し十分な圧力をかけられない場面も目立った。