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欧州ブックメーカー、鹿島対鳥栖戦対象の賭けを停止。“引き分け狙い”危惧で

text by 編集部 photo by Getty Images for DAZN

鹿島アントラーズ
鹿島アントラーズ対サガン鳥栖戦【写真:Getty Images for DAZN】

 明治安田生命J1リーグの今季最終節となる第34節の試合が1日に行われた。鹿島アントラーズとサガン鳥栖が対戦して0-0のドローに終わった試合に関しては、欧州のブックメーカーがこの試合を対象とした賭けを行うことを差し止めていた。仏紙『レキップ』が1日付で伝えている。

 最終節を迎えた時点で、鹿島は来季AFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権を獲得できる3位以内を、鳥栖はプレーオフを回避してJ1に残留できる15位以内を目指していた。0-0のドローに終わった結果、鹿島は3位、鳥栖は14位でそれぞれの目標を達成することができた。

 全世界のあらゆる試合の結果を対象として賭けを行うブックメーカー各社では、この試合もその対象とされていた。だが、試合数日前の時点で「引き分け」に対する予想が急増加し、オッズが大幅に下がる動きがみられたという。

 両チームともに引き分けならほぼ確実に目標を達成できる状況にあったことがその理由だ。鹿島は引き分けなら、北海道コンサドーレ札幌対サンフレッチェ広島が少なくとも「6-5」以上という事実上あり得ないスコアにならない限り3位が確定。鳥栖は引き分けなら確実に残留が決定する状況だった。

 英国「ウィリアム・ヒル」や「ウニベット」などでは11月26日時点でこの試合を対象とした賭けを停止。フランスでもオンラインベッティングを管理する機関「Arjel」が29日に賭けの停止を命じた。同機関にとって今季初、通算でも7例目という異例の事態だったという。

 過去に賭けが停止された試合の中には、実際に八百長が行われたとして処分の対象となったケースもあったと仏紙は紹介している。ただし、鹿島対鳥栖に関してはあくまで両チームが引き分けで満足できる状況が存在したというのみであり、具体的に何らかの不正な動きの兆候があったという情報は伝えられていない。

【了】

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