ハーフタイム、西野監督の指示で修正できた名古屋
3月8日に行われたJ1第2節は、開幕節に続いてアウェイチームが健闘した結果となった。ホームチームでは、サンフレッチェ広島と鹿島アントラーズの2チームのみが勝利。FC東京、ヴィッセル神戸がドローに終わり、アルビレックス新潟、徳島ヴォルティス、大宮アルディージャ、清水エスパルス、浦和レッズの5チームが敗戦を喫した。
新監督同士の対戦となった大宮と名古屋の一戦は、2-1でアウェイの名古屋が勝利。ともに新体制2戦目とあって、チームの成熟度はまだまだといった印象だったが、新監督同士の対戦は対照的な結果となった。
大宮は、大熊監督が「守備は上手く入れた」と語った通り、立ち上がりから大きなピンチは迎えることなく試合を運んだ。しかし、ラドンチッチをターゲットにボールを入れようとするも、攻撃に時間をかけすぎるが故に前線までつながらず、シュートを放つことも出来ず前半を終えた。
しかし、後半に入ると名古屋がアタッキングサードへ進入する動きを見せたことで、徐々にDFラインにほころびが生じる。そして後半8分、DFラインの裏に抜け出した玉田に先制点を許し、同21分にはカウンターから小川に追加点を決められた。
それでも、後半26分のカルリーニョス投入後は、中盤の底から攻撃の起点が出来たため、次節以降に浮上するためのヒントは見えたはずだ。逆に、カルリーニョスを早急にチームにフィットさせることが出来なければ、状況は厳しくなってしまうだろう。
対する名古屋は、前半は効果的な攻撃が出来なかったものの、ハーフタイムでの西野監督の指示によって後半は修正。さらに、まだ完成度は低いとは言え、個の力に頼っていた昨季と比べて連動性のある動きは見せていた。西野監督にとっての新天地での初勝利は、成熟度を上げていくためにも大きな成果となった。
開幕連敗は3チーム
その他の試合では、浦和レッズがシュート数で圧倒しながらも、豊田陽平の一発に沈みサガン鳥栖に敗戦。アルビレックス新潟、徳島ヴォルティス、清水エスパルスがホーム開幕戦を落とした。
さらに、アウェイで鹿島アントラーズに敗れたベガルタ仙台を加えて、大宮アルディージャ、徳島ヴォルティスが開幕連敗。開幕前から厳しいシーズンとなることが予想されていた3チームだけに、早めに建て直すことが出来るだろうか。
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