引いた相手を攻略する予行演習
【日本 4-0 キルギス】
アジアカップ前最後の強化試合の相手はキルギス。アジアカップ出場を決めているとはいえ実力差は明白だ。守りを固める相手に対して、いかに戦うか。アジアカップで想定される展開の予行演習である。
5-4-1で守備を固めるキルギスに対して、2分で山中亮輔が先制。19分にFKから原口元気が加点して2-0で折り返した。しかし、前半の日本の攻撃はアジアカップへのスパーリングとしては不十分だった。
相手が引いているのでボールを運ぶことには何の問題も起こらない。サイドバックがタッチライン際に高い位置をとり、原口と伊東純也のサイドハーフがハーフスペースにポジショニングし、サイドバックにパスが入ったら斜め前に動いてニアゾーンへ侵入する。あるいは、サイドハーフがハーフスペースで受けて外へ流し、サイドバックがより深い場所へ進出してえぐる。日本の攻撃ルートは主にこの2つだった。
定石どおりの攻め方なのだが、さすがに30分を経過したころにはキルギスも日本の攻め手に慣れてきた。ところが、日本は同じ攻撃を繰り返す。ニアゾーンを狙うサイドハーフをおとりにして杉本健勇を使うぐらいで変化がない。アイデア不足だった。
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