渋滞で選手たちのスタジアム入りが遅れ…
2002年日韓ワールドカップ開催地であり、過去に何度も国際Aマッチの行われている大分。16日のベネズエラ戦では異例の大渋滞が起きた影響で、日本代表選手たちの会場入りがキックオフ約40分前になってしまった。
「バスの中で40分くらいじっとしていた」と南野拓実も証言したように、彼らは十分な準備時間が取れなかった。バスの中で相手の映像を見ながらイメージを膨らませるなど、それぞれにできることはやっていたが、ピッチに出てのウォーミングアップはできなかった。「きつかったですね」と酒井宏樹が語った通り、序盤の選手たちはどこかギクシャクしたものを感じさせた。
その影響か、森保一監督就任後3試合でゴールを量産してきた中島翔哉、南野、堂安律の2列目トリオが決定力を欠く。16分には左で中島のスルーパスに抜け出した堂安が中央折り返し、南野がフリーで詰めたもののうまく合わずにシュートに至らない。
堂安も26分に大迫勇也からパスを受け、トラップして反転し浮き球のシュートを放つチャンスが巡ってきたが、惜しくも枠を外してしまう。中島も34分のGKとの1対1をモノにできないなど、微妙に感覚のズレを感じさせた。
日本代表49キャップ目の酒井に待望の初ゴールが生まれたものの、結局、その1点を守り切れずに1-1のドロー。「前半のうちに2、3点取れるチャンスがあったのに、決められるところで決めないとああい展開になる。個人的には勝つべき試合だったという感想です」とキャプテン・吉田麻也が苦言を呈したが、森保ジャパン4連勝は叶わず。不完全燃焼感の色濃く漂う結末になってしまった。
とりわけ、4戦連発を狙っていた南野がシュート1本に終わったのは気がかりだ。
「相手の8番(トマス・リンコン)がスペースをつぶしに来ていた分、いつもよりスペースでボールを受けづらかった。前向きにボールを受けるためにどうすればいいかをもっと考えないといけない。ボールを失う回数も多く、シュートをちゃんと打てていなかった」と背番号9は分析したが、ここ2ヶ月の代表戦で4得点も奪っていれば、さすがに研究されるのは当たり前。