サッカーの長い歴史の中で、後世に語り継ぐべきチームがある。その後の戦術に大きな影響を与えたクラブや、金字塔とも呼べる成績を収めたクラブ…。今回は2000年代前半を彩った5チームを紹介する。
バレンシア(00/01シーズン)
バレンシア(00/01シーズン)のフォーメーションや成績など【写真:Getty Images】
バレンシア(スペイン/リーガ・エスパニョーラ)
00/01シーズン成績
・リーグ戦:5位(勝ち点63/18勝9分11敗)
・カップ戦:2回戦敗退
・CL:準優勝
監督:エクトル・クーペル(アルゼンチン/当時45歳)
スタイル:高速カウンター
00/01チャンピオンズリーグ決勝(対バイエルン)先発メンバー
GK:サンティアゴ・カニサレス
DF:アメデオ・カルボーニ、マウリシオ・ペジェグリーノ、ロベルト・アジャラ、ジョスリン・アングロマ
MF:ルベン・バラハ、キリ・ゴンサレス、ガイスカ・メンディエタ、パブロ・アイマール
FW:フアン・サンチェス、ヨン・カリュー
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バレンシアは、99/00シーズンから就任したエクトル・クーペル監督のもと、超高速とも言えるカウンターを武器に欧州を席巻した。
チャンピオンズリーグ(CL)では、クーペル監督の就任1年目となる99/00シーズン、翌00/01シーズンと2季連続で決勝に進出。それぞれレアル・マドリー、バイエルンと激闘を繰り広げながらも敗れてビッグタイトルの獲得はならなかったが、鉄壁の守備からのスピード感溢れるカウンターは多くのファンを虜にした。
特にメンディエタとキリ・ゴンサレスの両サイドは強力で、この世界屈指のサイドアタッカーの存在が高速カウンターの軸となった。さらに00/01シーズン冬の移籍市場ではアルゼンチン出身のパブロ・アイマールを獲得。あどけなさの残るルックスと最高峰のテクニックで瞬く間にスター選手となり、日本でも絶大なる人気を誇った。
前任者であるクラウディオ・ラニエリ監督が基礎を築き、クーペル監督によって鋭さを増した高速カウンターは後任者のラファエル・ベニテス監督へと受け継がれ、01/02、03/04シーズンのリーガ制覇を達成したバレンシアは2000年代前半のトップクラブの1つとして認識された。