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ユベントスが露呈した甘さと脆さ。「引き分けが妥当だった」試合を落とした、その理由とは

現地時間7日に行われたチャンピオンズリーグ・グループリーグH組第4節、ユベントス対マンチェスター・ユナイテッドの試合は1-2でアウェイチームが勝利した。C・ロナウドのゴールで幸先よく先制したホームチームだったが、勝ち切ることはできず。その敗因は一体どこにあるのだろうか。(取材・文:神尾光臣【イタリア】)

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

「引き分けが妥当だった」(モウリーニョ)

ジョゼ・モウリーニョ
右耳に手を当てる仕草を見せたモウリーニョ監督。その行為に対し、ボヌッチが詰め寄り何かを話している【写真:Getty Images】

 アリアンツ・スタジアムにこだまする大ブーイングの中、右耳に手を当て不敵な笑みを浮かべるインテル…いや失礼、マンチェスター・ユナイテッドのジョゼ・モウリーニョ監督。「90分間自分と家族、そしてインテルファミリーに対する罵倒を受けていた」とイタリア衛星TVスカイに語った彼は、試合後の記者会見でこんなことも言っていた。

「私は別に挑発をしたわけではない。マンチェスター・Uの監督として仕事する以上、過去を考えてはいけないと思っている。むしろ過去を忘れていなかったのはユーベのファンだ」。

 ユーベファンが因縁深い1番の仇敵と認識しているのはインテルである。だからこそ、かつて同クラブを率いていたモウリーニョにユベンティーノたちはブーイングを浴びせるし、モウリーニョも第3戦で「トリプレータ(3冠)」を暗示する3本指を立てて応戦していた。それもまた、カルチョの文化の一面だ。インテルを離れてから随分経つというのに、そういうものを忘れていないモウリーニョは、やはりサッカーの情熱に生きる人物なのだろう。

 とはいえそのモウリーニョも、試合内容については「引き分けが妥当だった」と地元メディアに語っていた。試合開始から80分間はほぼユーベが支配し、攻守両面で隙のないゲーム展開をしていた。ただ彼らは試合の最後のまとめに失敗し、マンチェスター・Uに付け入る隙を与えてしまったのである。

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