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Jリーグ 6年前

湘南・杉岡大暉は長友佑都を超えるか。無限の可能性を秘める「心技体」と日本が渇望する資質

湘南ベルマーレのDF杉岡大暉に注目が集まっている。高卒2年目ながらチームで定位置をつかみ、ルヴァンカップ決勝では優勝を決める決勝点を決めた。杉岡は、日本代表の左サイドバックに長く君臨する長友佑都の牙城を崩す可能性を秘めている。(取材・文:藤江直人)

text by 藤江直人 photo by Getty Images

磐田戦は敗戦も11.457kmを走破

杉岡大暉
湘南ベルマーレに所属する杉岡大暉【写真:Getty Images】

 疲労という二文字は、伸び盛りのホープには無縁のようだ。横浜F・マリノスを撃破したYBCルヴァンカップ決勝から中2日で迎えた、台風の影響で未消化となっていたジュビロ磐田戦。敵地ヤマハスタジアムのピッチへ、湘南ベルマーレの曹貴裁(チョウ・キジェ)監督はまったく同じ11人を送り出した。

「変える必要がなかったからです。肉体的な疲労はもちろんあったはずですけど、それで動きが悪かったとも思いませんし、そのための練習をしっかり毎日積み上げてきているので」

 こう語る指揮官から全幅の信頼を寄せられた選手たちのなかで、2試合ともに先発フル出場を果たしたフィールドプレーヤーは7人。全員がそろってジュビロ戦で10km以上を走り切り、なかでも最長となる11.457kmをマークしたのが、千葉県の強豪・市立船橋高校から加入して2年目の杉岡大暉だった。

「日程のことをどうこう言ってもしょうがないし、やるしかないと思っていたので、結果に対しては純粋に悔しいです」

 34分に日本代表FW川又堅碁に決められたゴールを挽回できないまま、試合は0-1で負けた。勝てばJ1残留へ大きく近づけたはずが、降格圏のサガン鳥栖及び柏レイソルと勝ち点3ポイント差の暫定14位。無念さと悔しさ、そして焦燥感の類いを胸中に渦巻かせるかのように杉岡は第一声を切り出した。

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