目を引いた斉藤光毅と久保建英
19日の北朝鮮戦の5-2に始まり、22日のタイ戦での2-1と2018年AFC・U-19選手権(インドネシア)1次ラウンド2連勝で早々と準々決勝進出を決めていた日本。だが、指揮を執る影山雅永監督は「我々はまだ何も成し遂げていない」と強調し、選手たちを鼓舞し続けた。
タイ戦からスタメン10人を入れ替えた25日のグループ最終戦・イラク戦ではこれまでチャンスを得られなかった面々が爆発。開始10分の滝裕太(清水)の先制弾に始まり、田川亨介(鳥栖)、原大智(FC東京)がゴールし、前半だけで3-0とリード。後半に入ってからも原と途中出場の斉藤光毅(横浜FCユース)が追加点を挙げ、終わってみれば5-0の完勝。後半には3バックシステムを試し、大会初の無失点で終えるなど、チームのバリエーションも広がるという収穫の多い一戦だった。
こうした中、目を引いたのが、3戦続けて出場を果たした斉藤光毅と久保建英の17歳・チーム最年少コンビ。とりわけ、斉藤光は重要な初戦・北朝鮮の先制弾を叩き出したのを手始めに、タイ戦での2点目、イラク戦での5点目と3試合連続ゴール。今大会に入って鮮烈な印象を残しているのだ。
「3点とも同じような抜け出す形での得点。今回もオギ(荻原拓也=浦和)がいい形でパスをくれた。ファーストタッチはそんなにイメージ通りじゃなかったけど、うまく相手をはがせて振り抜けたのはよかった」と本人は満面の笑みをのぞかせた。
170cmと小柄ではあるが、ゴール前で圧倒的な俊敏性と鋭さ、動きのキレは群を抜いている。イラク戦終盤で相手が疲労困憊だった分、プレーしやすかった部分はあっただろうが、高度なドリブル技術とフィニッシュの精度は敵を翻弄するのに十分すぎるレベル。この一挙手一投足を見ても、凄まじい勢いを感じさせた。