仮想ギリシャにはならず。発見も
大きくてパワフルな選手たちで固められた守備をどう崩すか、そして相手のカウンターアタックをどう防ぐか。ニュージーランドを仮想ギリシャと見立てていたが、どうもそういう相手ではなかった。
セルビア、ベラルーシ戦の課題を修正する機会だったはずが、ニュージーランドはとくに守備的ではなかった。4-1-3-2のフォーメーションのニュージーランドに対して、日本は山口蛍がCBの間に引くことで相手2トップとのマッチアップをズラし、スムーズにビルドアップ。
中盤のスペースは空いているので簡単にクサビを打ち込むことができた。カウンターから2点、セットプレーから2点と17分間で4ゴールをゲットして楽々と試合を決めている。
山口と青山敏弘の2ボランチが機能したのは発見といっていい。森重真人がCBのポジションを確保したのも好材料だ。心配された本田圭佑、香川真司も何とかレベルはキープできそうだった。
ただ、引かれたときの攻撃とカウンターケアという積み残しの課題2つについては、とくに改善がみられたわけではない。
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