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南野、伊東らは「新戦力」だが・・・・その事実自体を悔いるべき。森保J、最高の船出の陰で

text by 編集部 photo by Shinya Tanaka , Getty Images

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伊東純也と南野拓実【写真:田中伸弥 , Getty Images】

【日本 3-0 パナマ キリンチャレンジカップ2018】

 日本代表は12日、キリンチャレンジカップ2018でパナマ代表と対戦し3-0と勝利した。

 森保一監督体制発足後、チームは2連勝を飾った。9月のコスタリカ戦に続き、3得点奪取とクリーンシートを達成。日本代表の船出は、“最高”と言っていいだろう。

 中でも南野拓実と伊東純也はいずれの試合でゴールを記録するなど、存在をアピールした。前者はボックス内での勝負強さを示し、後者は爆発的なスピードで相手を翻弄。持ち味を結果に繋げている。

 日本代表にこれまでとは違った風を吹かせている彼らが、新戦力であることは間違いない。しかし、南野は23歳で伊東は25歳だ。本来はすでに代表に定着していてもおかしくない年代だが、それぞれパナマ戦が代表4試合目と5試合目だった。南野はヴァイッド・ハリルホジッチ氏時代の15年に初招集されたが、次第に呼ばれなくなった。伊東も昨年のE-1でデビューするも、ロシア行きの切符を手にすることはなかった。

 さらに言えば中島翔哉もハリル政権で貴重なアクセントになっており、堂安律も昨季の時点でオランダ中を席巻するパフォーマンスを見せていた。しかし、ロシアワールドカップを戦ったのは経験豊富な選手たちだった。ベテランが真価を発揮し、決勝トーナメント進出を果たした。あのメンバーだからこそベスト16という結果を残せたと言える。

 一方で、世界の流れは速い。ワールドカップ制覇を成し遂げたフランス代表は、大会開幕時の平均年齢が25.57歳だった。世界を震撼させたキリアン・エムバペは、堂安やパナマ戦で代表デビューした冨安健洋と同じ1998年生まれだ。

 森保監督は世代間の融合を掲げている。今シリーズはロシア組の主力が6人招集された。彼らは説明不要の実力者だが、“重鎮”を脅かす存在が出てこなければならない。

 新体制が発足し、経験の浅い選手が選出されるようになった。代表キャップ数から見ても「新戦力」に変わりないが、その事実自体を悔いるべきだろう。次代を担う面々はアピールを重ね、自力でポジションを掴み、一刻も早く「中核」になる必要がある。そうした流れを生むことこそ、日本代表の成長に繋がる。

【了】

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