最高レベルのフットボール
試合開始前のアンフィールドに響いた『You’ll Never Walk Alone』は、このゲームが持つ意味の大きさを十分に表していた。スタジアムに集ったサポーターも、この試合が今後に向けてもいかに重要なものとなるか、わかっていたはずだ。
リーグ戦7試合を終え6勝1分、勝ち点19で並んでいたリバプールとマンチェスター・シティによって繰り広げられた首位攻防戦は、まさに最高レベルのフットボールだった。
アウェイのマンチェスター・Cは、4-3-3のフォーメーションでスタート。左SBには怪我が癒えたバンジャマン・メンディが復帰を果たしており、ダビド・シルバやセルヒオ・アグエロといったメンバーも先発に名を連ねた。
ホームのリバプールは守備陣の人選に変化を加えてきた。ここまでCBとしての出場がほとんどだったジョー・ゴメスを右SBに回し、CBには負傷から戻ってきたデヤン・ロヴレンを起用。中盤はややコンディションに不安のあったナビ・ケイタをベンチに置き、代わりにジョーダン・ヘンダーソンが先発メンバーに入った。
試合開始して間もなくは、マンチェスター・Cがボールを保持する展開が続いた。しかし、リバプールのハイプレスに苦しみ、なかなか前線にボールを収めることができない。D・シルバやベルナルド・シウバは相手のCFとWGの間にポジショニングしパスを呼び込んだが、そこにパスが入ってもジェームズ・ミルナーやヘンダーソンといった中盤の選手が一気にプレスをかけてくる。そのため無理に前を向くことができず、最終ラインに下げて何度も組み立てをやり直した。