コスタリカ戦最大の収穫
北海道大地震の影響で7日のチリ戦(札幌)が中止となり、4日遅れの新体制初陣を迎えた日本代表。森保一監督は予想通り、GK東口順昭、DF槙野智章、ボランチ・青山敏弘、FW小林悠という経験豊富な面々を柱に据え、堂安律らフレッシュな若手を組み合わせる陣容で11日のコスタリカ戦に挑んだ。
相手が韓国戦から中3日という過密日程だったこともあり、日本が立ち上がりからボール支配率で圧倒。中島翔哉の右CKを初キャップの佐々木翔が頭で合わせ、DFに当たって入るという前半21分のオウンゴールで一気に流れをつかむ。
南野拓実らが再三決定機を迎え、後半へと突入。コスタリカの動きが落ちたところを畳みかける。中島、遠藤航とのリオデジャネイロ五輪世代の連係で奪った南野の2点目で相手に致命傷を負わせ、後半ロスタイムには国内組のスピードスター・伊東純也がダメ押し点をゲット。終わってみれば3-0の快勝で、森保ジャパンは幸先のいい一歩を踏み出すことができたのだ。
堂安・南野・中島という新世代アタッカー陣が示した個の打開力とゴールへの積極性、室屋成と佐々木の両サイドバックが前面に押し出したアグレッシブさ、槙野が統率する最終ラインの冷静な対応など、コスタリカ戦の収穫はいくつもあったが、やはり特筆すべきなのは、2018年ロシアワールドカップメンバーの1人である遠藤航が「ポスト・長谷部誠」として堂々たるアピールを見せたこと。
「そこ(長谷部のポジション)が1つ空いたのは間違いないとみんな思ってるんで、誰が食い込んでいくかはこの日本代表にとって大事なポイントになる」とチリ戦の代わりに行った7日の紅白戦後にも彼は野心をのぞかせていたが、攻守両面でそれだけの働きをしたのは間違いない。