甘くはないベスト4入り
森保一監督が東京五輪を目指すU−21日本代表と2022年カタールワールドカップを目指すA代表の両指揮官を兼務するようになってから約3週間。最初の大仕事となる2018年アジア大会(インドネシア)がいよいよ開幕する。「ベスト4」を目標に掲げるU−21日本代表は14日のネパール戦を皮切りに、16日のパキスタン戦、19日のベトナムという1次リーグ3試合を消化。グループ2位以内に入ればラウンド16に進出することになる(3位でも他グループの結果によって通過)。
しかしながら、1位になっても北朝鮮・サウジアラビア・イランのいずれかと当たる可能性が高く、2位通過の場合はいきなり韓国との激突が有力視される。日本はU−21のみの構成になっているが、他国はU−23が基本。オーバーエージ枠を使ってくる国も少なくない。実際、韓国は昨季イングランド・プレミアリーグで12ゴールを挙げているエースFWソン・フンミンの招集に踏み切ったほど。兵役免除を手にするために彼らは本気でタイトルを取りに来る。そんなライバル国もいるだけに、目標の4強入りは非常に高いハードルと考えていいだろう。
アジア大会が五輪代表強化の一環と位置づけられるようになったのは98年バンコク大会以降。そこから過去5回の戦績を見ても、優勝したのは2010年広州大会、準優勝も2002年釜山大会のそれぞれ1回だけだ。98年と2006年カタール大会は2次リーグ敗退で、前回の2014年仁川大会も8強止まりに終わっている。各大会ともに五輪代表チームを立ち上げて最初の国際舞台という位置づけで、メンバーも固まっておらず、完成度が低かったのは確か。ただ、アジア大会でどこまで土台を構築できるかが本大会の成否を大きく左右するのは間違いない。