U-21代表とA代表を兼任する森保一監督【写真:松岡健三郎】
日本サッカー協会(JFA)は3日、今月14日に初戦を迎えるアジア競技大会に臨むU-21日本代表メンバーを発表した。
記者会見に臨んだ森保一監督は「選手たちにとってもいいシミュレーションになる」と、過密日程や過酷な暑さの中で戦うアジア大会が東京五輪本番を見据えた重要な場になることを強調し、「1試合でも多くやりたい」と優勝への意欲を述べた。
東京五輪に向けては、ロシアワールドカップに出場した日本代表から本田圭佑、香川真司、長友佑都といった選手たちがオーバーエイジ枠での出場に“立候補”を表明している。森保監督も「チーム作りに貢献したいと表明してくれているということは本当にありがたい。心強いし、嬉しい」と感謝を述べた。
そして「オーバーエイジを呼べるのであれば、次の大会からでも呼びたい」と、早期の招集にも含みをもたせた。「東京五輪世代の選手にはオーバーエイジも含めて競争だということは伝えて」いるといい、「融合は早い方がいい」とも。若い選手たちにベテランの経験を共有して成長への刺激を与えることの重要性こそが、そう語る大きな理由だという。
「選手は指導者の働きかけで成長することがあると思うし、経験のあるベテランの選手から言葉で伝えてもらう、一緒にプレーして感じる、背中を見せてもらって学ぶことがある。若い選手は刺激を受けて成長に繋げてくれる」
森保監督は「これまでの東京五輪のチームで起こっているミスは一緒」だと語り、それは経験不足によるメンタル面の弱さも影響していると考えているようだ。そこで本田や香川、長友らの知見を注入できれば、大きな力になる。
FIFAのカレンダーに含まれない日程で活動することも多い五輪代表は、選手の拘束力を持たず、オーバーエイジの選手を五輪本大会前に招集するのは困難を極める。だが、2年後に迎えるのは東京での五輪とあって、過去の大会とは意味合いが大きく異なる。森保監督が考えるオーバーエイジとの「融合」が早い時期に実現するだろうか。
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