横浜F・マリノスに加入したDFドゥシャン・ツェティノヴィッチ【写真:舩木渉】
19日に横浜F・マリノス加入が発表されたセルビア人DFドゥシャン・ツェティノヴィッチが、20日からチーム練習に合流した。
取材に応じたツェティノヴィッチは「今日の練習はグループに分かれていたので全ての選手と関わるチャンスはなかったけど、第一印象は全て非常にポジティブだね。みんなテクニカルで、スピードもあった。みんなが温かく迎えてくれた」と、初練習の感想を述べた。
日本の暑さについて話が及ぶと、思わず苦笑いを浮かべて「初日だったから本当に難しいね(笑)。僕はフランスの北部でプレーしていたので、こんなにジメジメしていなかった。だけど慣れていくと思うよ」と新たな環境への順応に意欲を見せる。
フランス2部のランスからJリーグへ移籍するにあたって、友人であり、昨季中盤まで徳島ヴォルティスに所属してていたセルビア人FWニコラ・アシチェリッチに「文化も人も全てが最高」という助言をもらったという。
そして「僕には人生における新しい挑戦が必要だった」と移籍を決断した理由を明かした。ツェティノヴィッチにとってランスでの1年目だった2016/17シーズンは勝ち点1差でフランス1部昇格を逃し「本当に残念な1年」で、昨季は20チーム中14位と低迷して「全員にとってストレスの溜まるシーズンだった」と、新天地を求めるに至った経緯を説明した。
移籍発表時のコメントでは「日本のファン・サポーターはコロンビア戦のあと、自分たちの使用したエリアを綺麗な状態に戻すという素晴らしい事例を世界中に示しました。このような光景をフットボールの世界で見たことがありません! これは普通では考えられないことで、日本の偉大なメンタリティを示しました」と、日本の文化に感銘を受けたことも明かしていた。
そのうえでツェティノヴィッチは「サッカーの面も、自分の子供にとっても成長できる国だと思う。日本には学ぶために来た。人としてもサッカー選手としてもたくさんのことを学んで、成長していけると思う」と笑顔で語った。
ヨーロッパは新シーズン開幕前だが、ランスのプレシーズンでコンディション調整を進めてきており、「日本に早く慣れて、適応しなければいけない。これまでにも経験があるので、大きな問題はないと思う」とJリーグでのプレーに自信をのぞかせる。センターバックが主戦場で「集中力やポジショニングが武器」とも。
オーストラリア代表DFミロシュ・デゲネクが抜けた穴を埋める活躍が期待されるツェティノヴィッチ。移籍や登録の手続きの関係で22日のFC東京戦は出場できないが、できるだけ早い時期でのデビューを目指して調整を続けていく。
(取材・文:舩木渉)
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