フランスの優勝で幕を閉じたロシアワールドカップ【写真:Getty Images】
ロシアワールドカップは現地時間15日に決勝が行われ、クロアチアを4-2で破ったフランスが優勝を飾る結果となった。1ヶ月間に及んだ大会は全日程を終了している。
4年に一度のみ開催されるサッカー界最大のイベントであるワールドカップは、毎回大きな盛り上がりを見せる。だが英メディア『BBC』は、今大会が「史上最高のワールドカップ」だったとして、その根拠だとする複数のデータを紹介している。
まずは、終了間際の決勝ゴールで決着のつく試合が多かったこと。日本代表がベルギー代表に逆転で敗れた試合なども含め、90分以降のゴールが決勝点となった試合は全部で9試合。これは前回大会の4試合を上回り、圧倒的に歴代最多の数字だった。
強豪国が早々と敗れるなどの番狂わせが目立ったことも今大会の特徴のひとつ。その結果として、準決勝に残った4チームの過去の合計優勝回数はわずか2回(イングランドとフランスが各1回)だった。近年の大会では最少の数字だ。
新たなスターが誕生したことも挙げられている。フランスの優勝に大きく貢献した19歳のFWキリアン・エムバペは、10代での決勝戦ゴールや決勝トーナメントでの1試合2得点(アルゼンチン戦)など、伝説的選手のペレ氏以来となる複数の記録を達成して大きなインパクトを残した。
良いワールドカップには「テーマ」が必要であるとして、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の導入が今大会を特徴づける要素だったとも述べられている。その影響もあり、セットプレーからのゴールが全得点の43%というのは1966年大会以降で最多の数字となった。
最後に、英国メディアとしての視点ではあるが、イングランド代表の好成績も理由のひとつだとしている。イングランドは28年ぶりとなる準決勝進出を果たし、ハリー・ケインは1986年大会のゲーリー・リネカー氏以来32年ぶりのイングランド人得点王に輝いた。
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