韓国代表のソン・フンミン【写真:Getty Images】
韓国サッカー協会(KFA)は16日、インドネシアで開催されるアジア大会に向けたU-23代表メンバーを発表した。オーバーエイジとして、トッテナムに所属するFWソン・フンミンも含まれている。
2018年アジア大会はインドネシアで開催。男子サッカーは8月14日から9月1日まで試合が行われる。23歳以下の大会ではあるが、各チームとも3人までのオーバーエイジ選手をメンバーに含めることができる。
韓国は23歳以下の選手たちに加えて、3人のオーバーエイジ選手を招集。A代表のエースである26歳のソン・フンミンのほか、ガンバ大阪に所属する25歳のFWファン・ウイジョと、ロシアワールドカップでも活躍を見せた26歳のGKチョ・ヒョヌの3人だ。
23歳以下の選手にも、ワールドカップメンバーから2人が名を連ねている。イタリアのヴェローナでプレーする「韓国のメッシ」ことFWイ・スンウと、オーストリアのザルツブルクで南野拓実のチームメートでもあるFWファン・ヒチャンがメンバーに選ばれた。
アジア大会に参加することで、ソン・フンミンはトッテナムのプレミアリーグ序盤戦を欠場することになる。開幕戦のニューカッスル戦(8月11日)と第2節フラム戦(18日)の欠場は確実。勝ち進んだ場合には第3節マンチェスター・ユナイテッド戦(27日)、第4節ワトフォード戦(9月2日)の出場も難しくなる。
トッテナムとしては、主力選手の一人であるソン・フンミンを欠くダメージは小さくはないだろう。それでも同選手がアジア大会に参加するのは、今大会が兵役回避のための事実上の“ラストチャンス”となるためだ。
韓国では男性全員に約2年間の兵役が義務付けられており、サッカー選手の場合には国内の軍隊クラブでプレーすることが一般的。ソン・フンミンが欧州でプレーを続けるためには、兵役免除を受けることが必要となる。軍隊クラブには27歳までに入隊しなければならず、その前年には国内でプレーしている必要もあるため、現在26歳のソン・フンミンにもはや猶予はない。
兵役免除のためには国際大会で好成績を収めることが必要だが、ワールドカップではグループリーグ敗退に終わった。アジア大会では金メダルを勝ち取らなければ免除を受けることはできない。優勝を義務付けられたエースを擁する韓国は、森保ジャパンと対戦することになれば非常に手強い相手となりそうだ。
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