ハンドを取られたイバン・ペリシッチ【写真:Getty Images】
ロシアワールドカップは現地時間15日に決勝が行われ、フランス代表とクロアチア代表が対戦。4-2の勝利を収めたフランスが20年ぶり2回目の優勝を飾った。
今大会の大きな変化のひとつは、主審の判定を助けるVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が導入されたことだった。決勝でもVARは活用され、前半35分にフランスがPKを獲得。クロアチアのMFイバン・ペリシッチの手にボールが当たったことを主審がビデオ映像で確認した上でPKを与えた。
しかし、この判定が正しかったのかどうかについては疑問の声もある。英メディア『BBC』は「間違いなく決勝で最も議論の対象となる瞬間だった」と述べ、ペリシッチのハンドが故意ではなかった可能性を指摘している。
「こんな馬鹿げた判定で決勝が決着してしまうなんてあり得ない。恥ずべきことだ」と元イングランド代表FWのアラン・シアラー氏は判定を批判。元ドイツ代表監督のユルゲン・クリンスマン氏も「確実でないのなら与えるべきではない。間違った判定だった」とコメントしている。一方で元イングランド代表MFのクリス・ワドル氏は「PKだったと思う」と主張した。
一方、フランスの先制点に繋がったフリーキックの判定も議論の対象とされている。アントワーヌ・グリーズマンがマルセロ・ブロゾビッチに倒されたという判定だったが、シアラー氏は「ダイブだった」と誤審を主張。「2つの間違った判定が試合を変えてしまった」と嘆いている。
元スペイン代表GKのイケル・カシージャスも、「グリーズマンに対してファウルじゃないファウルが吹かれた」とツイッターで判定に疑問を呈した。ウルグアイ代表のFWルイス・スアレスもカシージャスに賛同し、「その通りだ。それに、(ポール・)ポグバがオフサイドの位置でプレーに“参加”していた」と返答している。マリオ・マンジュキッチのオウンゴールに繋がるFKをグリーズマンが蹴った時点でオフサイドポジションにいたポグバがマンジュキッチを妨害していたという見方だ。
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