ともに手応えを残した前半戦
フランス代表は、クロアチア代表を相手に4-2というスコアで試合を制した。そして、ジネディーヌ・ジダンを擁して自国開催の大会を制した1998年以来、20年ぶり2回目となるワールドカップ優勝を果たした。
決勝の相手、クロアチアに対してフランスはこれまで同様にミドルゾーンにブロックを作り、相手にボールを持たせた上でカウンターを狙うプランを立てていた。
クロアチアは、決勝トーナメント以降、デンマーク、ロシア、イングランドと全てのチームに対してボールを保持する展開が続いていたが、これこそが延長戦を強いられた要因であり、本来はサイドアタックを生かした速攻を得意とするチームだった。
そして、このフランスのプランは狙い通りにクロアチアの攻撃スピードを抑えることに成功していた。前半45分では、スタッツ上ではクロアチアが66.2%の支配率を記録してシュート数も7本:1本と大きく上回ったが、スコアは2-1でフランスがリードしていた。
グリーズマンがFKでオウンゴールを誘発し、VARの助けも得てPKをゲット。前述の通り、わずか1本のシュートで2点を奪うことに成功した。
とはいえ、この時点ではクロアチアにも十分に逆転のチャンスはあるという印象は残っていた。ボールを持たされる展開となるのは想定内であり、失点も不運が重なったもの。むしろ、28分のペリシッチによるゴールは、その直前にカウンターからフランスのキーマンであるカンテにイエローカードを与えた上で、FKから狙い通りの形で奪ったもので、手応えを感じていたはず。