カンテのフランス
1980年代のフランスはミッシェル・プラティニがチームの顔だった。90年代後半から00年代はジネディーヌ・ジダンだ。今大会のフランスの顔を探すなら、おそらくアントワーヌ・グリーズマンなのだと思う。あるいはキリアン・エムバペかもしれない。ただ、実質的にはエンゴロ・カンテのチームなのではないだろうか。
もともとフランスが上手く機能するときは、だいたい中盤の下がり目に抜群のハードワーカーがいる。98年の優勝チームにはディディエ・デシャン、エマニュエル・プティ、クリスティアン・カランブーがいた。準優勝の06年はクロード・マケレレとパトリック・ビエラのコンビ。そして今回はブレーズ・マテュイディ、ポール・ポグバ、カンテ。とくにカンテは中盤の底で敵のボールを刈り取りまくり、スペースを埋めまくっている。かつてのマケレレの正統後継者で、フィールド上にはカンテが2、3人いるのではないかと錯覚しそうになる。
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