新たな選手たちがもたらすプラスα
フランスフットボール連盟(FFF)が掲げていた、この大会が『成功だった』と呼べるボーダーラインは、ベスト4入りだった。10日、準決勝でベルギーと対戦するフランス代表は、ひとまずその目標はクリアしたことになる。
現時点では、『さて優勝だ!』という勢いは現地の報道でもあまり見られない。キリアン・エムバペの爆発的なプレーなどで計4得点と沸かせたラウンド16のアルゼンチン戦以外は、圧倒的な強さを発揮、という印象が薄いからか、一歩、一歩、まずは次の対戦、という感じで、今はとにかくベルギー戦に勝利することだけに、みなの期待が注がれている感じだ。
それでもここまで確実に勝ち進んでいるのは立派な成果。そしてそこには、いくつかのポイントがある。
筆頭に挙げたいのは、新たにチームに加わった選手たちがもたらしているプラスαだ。
アントワーヌ・グリーズマンやポール・ポグバ、あるいは彼らの先輩にあたるオリヴィエ・ジルーやウーゴ・ロリスら、2年前のEURO2016でも主力だったメンバーをベースに、予選を勝ち抜いてきた選手たちが今大会でも中心的な戦力であることに変わりはない。
しかし、そこに予選後に新たに招集された選手、MFスティーブン・エンゾンジや、DFバンジャマン・パヴァール、今年3月に初招集されたばかりのDFルーカス・エルナンデス、あるいは、以前から何度か招集はされていたが、定着はしていなかったMFコランタン・トリッソにMFナビル・フェキルが本戦出場メンバーに加わり、その彼らが、実に良いアクセントになっている。