すべてを出して代表の使命は果たした
やれることは全部やったと思う。2-0のリードをひっくり返されたのは、何かに失敗したのではなく足りないところがあったからだ。
分岐点は後半20分のベルギーの選手交代。空中戦要員のフェライニを投入してきた。これはベルギーの常套手段である。通常の攻撃で打開できないときの切り札だ。フェライニ投入と日本のミドルゾーンでの守備が継続できなくなった時間帯が重なり、ベルギーの空中戦の脅威にさらされる展開になってしまった。
機能していたミドルゾーンの守備を継続できる足。空中戦を跳ね返せる高さ。ボールを得たらしばらくは相手に渡さずにキープし続ける技術。何回かあったチャンスを決めきる力。このうちどれかがあれば勝てていただろう。実力不足といえばそうなるが、日本は現時点で持っているものはすべて出したうえでの結果なので受け入れるしかない。
それよりも重要なのは、持っている力を発揮して日本サッカーの魂をみせられたことだ。代表チームとしての使命は十分に果たしたといえる。
【次ページ】ミドルプレスと制御不能な香川