ゼロベースからの作り直し。残留争いを覚悟する必要も
松田体制5年目で迎えた昨季は順調な滑り出しを見せるも、5月下旬の闘将パウリーニョの負傷離脱で一転。急下降を食い止める術をチームは持たず、9月上旬に監督が交代した。ここから残り10戦で7勝を挙げるなど猛烈に昇格圏を追い上げたが間に合わず。
同時にクラブの経営危機が明るみになり、チームの根幹を支えていたパウリーニョやクリスティアーノら高額のブラジル人選手や主力選手がこぞって退団。この5年間の栃木の昇格へのファーストチャレンジに終わりを告げるかのような出来事だった。
入れ替わるように加入した新戦力は出場機会を求めてやってきた若手が中心。ハングリーと言えば聞こえはいいが現状では未知数な選手ばかりだ。大幅な戦力ダウンを余儀なくされた感は否めない。「この戦力で世間をあっと言わせたい」。阪倉新監督は意気込むが、道は険しいだろう。昨季の長崎のようにまとまれば、の一縷の望みもあるが、その逆もしかり。残留争いも覚悟しなければならないかもしれない。
2014シーズン 戦力入れ替え
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