国際サッカー連盟(FIFA)のズボルミール・ボバン副事務局長【写真:Getty Images】
ロシアW杯で日本がフェアプレーポイントでセネガルを上回り、グループステージ突破を決めたことが世界的に議論を呼んでいるなか、ガゼッタ・デッロ・スポルトは国際サッカー連盟(FIFA)のズボルミール・ボバン副事務局長のインタビューを掲載。その制度について「意義は完全に競技に基づくものだ」と説明していた。
まずボバン副事務局長は「セネガルは残念だったが、同時にコロンビアと日本におめでとうと言いたい。彼らにはグループステージを通過する資格があった」と語った。そして「これもルールの一つだ。我々はイエローカードを多く取ったため資格はなかった」と試合後の記者会見で発言したセネガルのアリウ・シセ監督について「FIFAが言いたかった事を代弁してくれた」と謝意を述べた。
その上でボバン氏は、フェアプレーポイントについて説明。「フェアプレーで順位が決まるというのは特別なこと。だが、起こってしまった。同じことは他のグループでも起こり得たことだ」としつつ、「コイントスの方がまだ良いなんてのはありえない。あれこそはまさに反スポーツ的な規定で、色々な論争のもととなっていた」と主張した。
そしてボバン氏はフェアプレーポイントの意義について「完全に競技に基づくものだ」と説明した。「ファウルの数がかさんでしまうときには、理由が2つある。まずはサッカーの上で劣勢の状態にあって、ファウルで止めなければならない状況でしてしまう場合。もしくは選手が何か暴力的、反スポーツ的な振る舞いをしてしまう場合だ。カードを貰わない選手というのはまさにその逆で、ちゃんとサッカーをしていたということになる。いずれにせよ、勝っていることを示す競技上のメッセージだ」と説いた。
ボバン氏は「FIFAは非常に満足している。そして大会全体を通し、抗議を理由とした警告が少なく、暴力行為が全く見られないことにも満足している」と総括。なおフェアプレーポイント制の実施時期については「このルールはW杯が32チーム参加の状態で続けられ、48チームとなる2026年大会からはFIFAランキングが関わる」とした。
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