日本代表がグループリーグで記録したファウル数は出場32ヶ国中最も少なかった【写真:Getty Images】
日本代表は現地時間28日、ロシアワールドカップのグループリーグ最終戦でポーランドに0-1で敗れた。
結果的に同じ勝ち点、得失点差、総得点で並んだセネガル代表を、フェアプレーポイントの差で上回った日本は2大会ぶりのベスト16進出を果たした。
フェアプレーポイントとはイエローカードやレッドカードの枚数によって計算され、少ない方が高く評価される。日本の場合は3試合でイエローカード4枚だったので「4」、セネガルは同じく6枚だったので「6」となり、順位も2位・日本、3位・セネガルとなった。
グループリーグの成績が拮抗した際に問われる指標だが、ギリギリの勝負をする中でも常に気にし続けなければならないのかもしれない。日本とセネガルのポイント差に関わったであろうランキングを見ると、面白い傾向が見えてきた。
サッカーデータベースサイト『Whoscored.com』によれば、日本はロシアワールドカップのグループリーグ参加32ヶ国中、最もファウルが少ないチームだったという。セネガルは逆に8番目に多いチームだった。
ロシアワールドカップのグループリーグにおけるファウル数ランキング、トップ5とワースト5は以下のとおり(カッコ内は回数)。
▽トップ5
1位:日本(28)
2位タイ:ブラジル(29)
2位タイ:スペイン(29)
2位タイ:ドイツ(29)
5位:サウジアラビア(30)
▽ワースト5
32位:韓国(63)
31位:モロッコ(62)
30位:クロアチア(53)
29位:ロシア(51)
28位:パナマ(49)
次に、「フェアプレーポイント」に直接影響するカード枚数の少なさランキングのトップ5とワースト5も見てみよう(カッコ内はイエローカードとレッドカードの枚数)。
▽トップ5
1位タイ:ウルグアイ(イエロー:1枚)
1位タイ:スペイン(イエロー:1枚)
1位タイ:サウジアラビア(イエロー:1枚)
4位:イングランド(イエロー:2枚)
5位タイ:アイスランド(イエロー:3枚)
5位タイ:ブラジル(イエロー:3枚)
5位タイ:ポーランド(イエロー:3枚)
5位タイ:フランス(イエロー:3枚)
5位タイ:ドイツ(イエロー:2枚、レッド:1枚)
▽ワースト5
32位:パナマ(イエロー:11枚)
31位:韓国(イエロー:10枚)
30位:セルビア(イエロー:9枚)
29位タイ:クロアチア(イエロー:8枚)
29位タイ:モロッコ(イエロー:8枚)
これらから見えてくる傾向としては、やはりファウル数が多くなればなるほどカードをもらう危険性が高まるということだ。一方、ファウル数が少なければ少ないほどカードをもらう可能性が下がるというわけではないらしい。
ウルグアイのようにファウル数は「33(8番目の少なさ)」あっても、イエローカードを1枚しか受けていないケースもある。
やはりファウル数やカード数が多い国々はグループリーグ敗退の傾向が強く、逆にファウル数やカード数を少なくプレーしている国々の方が決勝トーナメントに進出している傾向も見えてくる。
日本のように遅延行為でのイエローカードをもらってしまうと、決勝トーナメントでの累積警告による出場停止の可能性も考慮しなければならない。順位決定にフェアプレーポイントも関係してくることを必要以上に考えていく必要はないが、ファウルもカードも少ないチーム、あるいはカードをもらわないファウルをするチームを目指していく必要があるだろう。
【了】