すべてのポジションにワールドクラスの選手がそろう
51分、アドナン・ヤヌザイが左足で放ったシュートがイングランドゴールに突き刺さる。この結果、日本代表の決勝トーナメント1回戦の相手はベルギー代表に決まった。
ベルギーといえば、GKティボー・クルトワ、DFヤン・フェルトンゲン、MFケビン・デ・ブルイネ、FWエデン・アザール、ロメル・ルカクらを筆頭にすべてのポジションにワールドクラスの選手がそろっており、今大会屈指の戦力を有している。
実際、グループリーグでもA組のウルグアイ、D組のクロアチアに続いて全勝で突破を決めており、得点数は32か国中最多の9点を挙げている。特にパナマとの初戦とチュニジアとの第2戦では、デ・ブルイネ、アザール、ルカクという攻撃のキーマンが活躍を見せて3-0、5-2と大勝を収めている。
ベルギーは3-4-2-1のフォーメーションを基本に、フェルトンゲン、ボヤタ、アルデルヴァイレルトが高い位置で組む3バックのビルドアップから、中盤のデ・ブルイネが長短のパスで攻撃を組み立て、2シャドーのアザールとメルテンスが高い技術を持って相手の守備ブロックを崩し、フィジカル、スピード、技術、判断力と全てにおいて高い能力を持つルカクがセンターFWとしてゴールを狙う。
そして、何より3バックが高い位置にラインを設定できる背景には、GKクルトワへの絶対的な信頼感がある。このクルトワがゴールマウスを守ることによって、ベルギーは全体を押し上げて攻撃的に戦うことができる。その他にもデ・ブルイネと中盤を組むアクセル・ヴィツェルが攻守のバランスを取りつつ、186cmの長身で中盤の起点となる。