デンマークはリスクを恐れ引き気味に
試合終了のホイッスルが鳴り響くと、ルジニキスタジアムはブーイングの嵐に包まれた。
現地時間26日に行われたロシアワールドカップ・グループリーグC組第3節、デンマーク対フランスの一戦は、見る者の期待を裏切る結果となってしまった。
すでに決勝トーナメント進出を決めていたフランスは、ペルー戦から先発メンバーを6人変更。ポール・ポグバを筆頭に、すでにイエローカードを1枚受けている選手を控えにし、代わりにスティーブン・エンゾンジやトマ・ルマルといったメンバーを先発とした。さらに怪我の影響でここまで出番のなかったジブディル・シディベを起用し、コンディション調整を図るなど、決勝トーナメントを見据えての先発メンバーとなっていた。
一方のデンマークは負ければ敗退の可能性、引き分け以上で決勝トーナメント進出という状況の中、試合に臨んだ。先発メンバーにはクリスティアン・エリクセンやアンドレアス・クリステンセンといった主力メンバーが顔を揃えている。
前半、デンマークはフランスに勝利すれば首位通過が決まるという状況にあったが、万が一を想定してか、少し下がり気味で試合に入った。それに対しレ・ブルーはアントワーヌ・グリーズマン、ルマル、ウスマンヌ・デンベレを中心としたサイド攻撃でチャンスを作り出そうとボールを動かしていた印象だ。
しかし決定機を多く作れなかった。フランスはボールを回し相手の隙を伺っていたが、強固な守備を誇るデンマークはなかなか崩れない。レ・ブルーは前半終了時点で5本のシュートを放ったが、枠内に飛んだのはわずか1本。両者ノーゴールのまま、後半へ入ることとなった。