ネイマールにとって足かせとなったVAR
目安の6分が過ぎ、ブラジルが1-0のまま勝利を収めるかと思われたアディショナルタイム。センターサークル付近でこぼれたボールをカゼミーロが運び、右サイドでパスを受けたドグラス・コスタがゴール前に送ると、詰めたネイマールが押し込んでゴール。
試合終了の笛が鳴り響くと、ブラジルの背番号10は座り込んで涙を流した。
スイスとの初戦では、被ファウル数が10回を数えるなど徹底したマークに遭い無得点に終わった。今では“世界最高額の男”となっただけに、対戦相手が徹底マークを敷くことは当然のこと。第2戦の相手となるコスタリカもスイス同様にネイマールに対してきついプレスを仕掛けて封じ込めに来た。
前半の45分間を終えてネイマールのシュート数はゼロ。チームとしてもボール支配率で68.4%と圧倒しながらも枠内シュートがマルセロの1本に抑えられるなど、コスタリカが後方で固める守備ブロックを崩せずストレスが溜まるであろう展開となった。
さらに、ネイマールにとって足かせとなったのがVARの存在だった。ネイマールといえば、良く言えば「狡猾」なプレーも持ち味の1つ。ペナルティエリア内やアタッキングサードでは少しの接触でも激しいファウルを受けたかのように倒れることでPKやFKを獲得する。
この試合でも0-0で迎えた78分、ペナルティエリア内で相手DFジャンカルロ・ゴンサレスと接触して両腕を大きく広げながら転倒。主審はファウルの笛を吹いた。ところが、改めてVARで確認すると、判定が覆りノーファウルとなった。