コロンビアサポーターは母国代表の決勝トーナメント進出に悲観的なのか【写真:Getty Images】
現地時間19日に行われたロシアワールドカップのグループリーグ初戦で、日本代表に敗れたコロンビア代表。スタジアムはほとんどがコロンビアサポーターで埋め尽くされたが、彼ら彼女らは早くも悲観的になっているかもしれない。
コロンビア紙『エル・コロンビアーノ』は、「日本に対する敗戦はコロンビア人を現実に引き戻した」と伝え、ウェブ上で「コロンビア代表はグループリーグを突破できるか?」というアンケートを実施した。
その回答を見ると、驚くべきことに「突破できる」と答えた人が「37%」だったのに対し、「突破できない」と答えた人が「63%」もいるのである。多くの識者やメディアがグループHの決勝トーナメント進出候補筆頭と見ていたコロンビアだが、初戦に敗れたことで国民は希望を失っている。
これには過去の成績が影響していそうだ。コロンビアは過去に5回のワールドカップに出場しているが、初戦を苦手としている。出場5回のうち3回で初戦を落とし、その全てでグループリーグ敗退に終わっていた。逆に初戦に勝利すると、決勝トーナメントに進出している。
例えば初めて出場した1962年のチリ大会では、初戦でウルグアイに1-2で敗れ、その後も1勝も挙げられないままグループリーグ敗退となった。2度目の出場になった1990年のイタリア大会では、初戦のUAE戦に2-0で勝利し、1勝1分2敗でベスト16進出を果たした。
だが1994年のアメリカ大会と1998年のフランス大会では、ともに初戦でルーマニアに敗れて、決勝トーナメント進出も逃した。その後は3大会ワールドカップから遠ざかり、日本とも対戦した2014年のブラジル大会は初戦でギリシャに勝利し、3連勝でグループステージを突破。過去最高のベスト8という成績を残した。
ここまで見ると、初戦の結果によってそのあとの成績がはっきり分かれていることがわかる。この歴史を知っているからこそ、コロンビア国民は日本に敗れて母国の躍進に悲観的になっているのかもしれない。
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