幸運を勝利に結びつける
【日本 2-1 コロンビア ロシアワールドカップ・グループリーグH組第1節】
接戦にすること。そうすれば運次第では勝てる。そのためにはミドルプレスとハーフカウンターを軸に戦うこと。準備期間の短さからいって、日本にできることは限られていた。
4分でいきなり運が転がり込んできた。ハンドボールによる退場、コロンビアが10人になったのは大きい。ルールの範囲内での出来事ではあるが、大迫勇也が最初のチャンスで得点していれば先制はしても相手は10人になっていない。リバウンドを拾った香川真司のシュートが直接決まっていても同じ。その点ではラッキーだった。
ところが、先制した後の日本は賢くプレーできていなかった。コロンビアがプレスに来ないのだから、ずっと後方で回していても差し支えない。前に出てきたら隙をついていけばいいだけなのに、なぜか無駄に縦へボールを入れて失っていた。
15分には香川のドリブルから左でフリーになっていた乾貴士へつないだが、乾のシュートは枠外。このチャンスは決めておきたかった。
日本はコロンビアの左からのビルドアップを封鎖、球際でも激しく戦う。コロンビアは31分に突破力のあるクアドラードを諦めて守備の強いバリオスを投入して形勢の立て直しを図る。39分にキンテロの壁の下を狙ったFKが決まって1-1に。日本のミドルプレスはよく機能していたが、ところどころ不正確なパスでリズムを崩していた。